海外FXではシェア100%のMT4と開発元のメタクオーツが推しているMT5の違いについて画像付き詳しく解説します。
最近では国内FXでもMT4を利用することができるところが増えてはきましたが、やはりMT4を標準装備している海外FXを使うことはそれだけで大きなメリットになります。
MT5に搭載された便利な機能も一緒に説明します。
MT4とMT5の違い
パッと見、それほど大きな違いはなくデザインが少し変わっただけのように見えるMT4とMT5。
基本的なスペックの違いを表にしてみました。
機能 | MT4 | MT5 |
時間足 | 9 | 21 |
インディケータ― | 30 | 38 |
経済カレンダー | ✕ | 〇 |
プラットフォームスピード | 32bit モノスレッド | 64bit マルチスレッド |
EAソフト | 豊富 | 豊富ではない |
時間足
大きな違いは時間足の数でMT4は9種類、MT5はなんと21種類もあります。
チャート上で右クリック⇒「時間足設定」を選択すると多数の時間足を追加することができます。
_ | MT4 | MT5 |
分足 | 1M、5M、15M、30M | 1M、2分、3分、4分、5M、6分 10分、12分、15分、20分、30M |
時間足 | 1H、4H | 1H、2時間、3時間、4H 6時間、8時間、12時間 |
その他 | 日足、週足、月足 | 日足、週足、月足 |
21種類は細かく時間足を見ることができて一見便利そうに見えますが、実際はどうなのでしょうか?
これは個人的な見解なのですが、細かく分けられた時間足を見て分析対象が増えたと思えません。
むしろ、入ってくる情報が細分化され過ぎて混乱の元になります。
そもそも投資家は何を見てトレードしてると思いますか?
チャートです。
まだまだMT4を利用している方のほうが圧倒的に多い現状でMT5の2分足、12分足、2時間足なんて誰が見てるのでしょうか?
チャートが映し出す波形は投資家の心理が形になったもので、だからこそテクニカルが機能するわけで、誰も見てない時間足のチャートのテクニカルが機能するとは到底思えません。
これはMT5の時間足が悪いと言っているのではなく使わなければ何も問題ありません。
それよりも、この細分化された時間足を「便利だ」「分析の幅が広がる」と書かれたサイトの管理人はあやしいです、自分でトレードをしているとは思えませんので。
そういった情報は鵜呑みにしない方がいいです。
情報過多な時代なだけに、自分で有益な情報かどうかを判断する能力が必須になってきます。
テクニカルは多くの人が見ているから機能します。
祝日の東京時間やニューヨークタイムが終わってからなどの参加者の少ない閑散とした相場やマイナーな通貨ペアでテクニカルが機能しないように、誰も見てないチャートやインジケーターで勝とうと思うのは、少し違う気がします。
インジケーター
インジケーターもMT5の方が30種類と、MT4の30種類を上回っています。
MT4に標準装備されているインディケータ―は以下の通りです。
トレンド系 | ||
Average Directional Movement Index | Bollinger Bands | Envelopes |
Ichimoku Kinko Hyo | Moving Average | Parabolic SAR |
Standaerd Deviation | _ | _ |
オシレーター | ||
Average True Range | Bears Power | Bulls Power |
Commodity Channel Index | DeMarker | Force Index |
MACD | Momentum | Moving Average of Oscillator |
Relative Strength Index | Relative Vigor Index | Stochastic Oscillator |
williams’ Percent Range | _ | _ |
ボリューム | ||
Accumulation/Distribution | Money Flow Index | On Balance |
Volumes | _ | _ |
ビル・ウィリアムス | ||
Accelerator Oscillator | Alligator | Awesome Oscillator |
Fractals | Gator Oscillator | Market Facilitation Index |
MT5は上記のインジケーターにプラス8種類が追加されています。
トレンド系 | ||
Adaptive Moving Average | Average Directional Movement Index Wilder | Double Exponential Moving Average |
Fractal Adaptive Moving Average | Triple Exponential Moving Average | Variable Index Dynamic Average |
オシレーター | |
Chaikin Oscillator | Triple Exponential Average |
これも時間足と同じで、たくさんの投資家が使っているであろうインジケーターは利用する価値はありますが、何これ?のようなものを使って勝てるとは思わない方がいいです。
経済カレンダー
MT5には経済カレンダーが標準装備されています。
これは便利です。
経済カレンダーの上で右クリックすると細かく設定することができます。
表示 | MQL5の経済カレンダーを表示 |
更新 | イベントの更新 |
エキスポート | HTMLファイルでダウンロード |
先週、今週、来週 先月、今月、来月 |
選択した期間を表示 |
優先順位 | 表示させたい優先順位を選択 |
通貨 | 表示させたい通貨を選択 |
国 | 表示させたい国を選択 |
チャートに表示 | イベントをチャートに表示 |
ウェブサイトのウィジェット | MQL5の経済カレンダーを表示 |
App Storeの経済カレンダー Google Playの経済カレンダー |
アプリのダウンロードページを表示 |
この機能は有難いです。
わざわざ外部サイトへアクセスしなくても、すべての経済カレンダーが把握できるうえにイベントとして経済指標を細かく設定してチャートに表示させることができてしまいます。
指標発表のことをうっかり忘れてたというヒューマンエラーはこれで確実に解消します。
しかも、過去の指標発表でどうような動きになったか、ということが一目で分かるので過去検証作業のときにわざわざ調べる手間が必要なくなります。
この機能はかなり使い道はあると思います。
プラットフォームスピード
MT4とMT5のプラットフォームでは処理スピードが違います。
MT4が32bit、MT5が64bitです。
これをここで説明すると長くなってしまうので割愛しますが、例えばMT4で見かけられる約定するときの若干フリーズする動きがなくなり、滑らかな動きになります。
実際、これがトレードにどう影響を与えるかは不明ですが、スキャルピングのように1秒を争う注文の時には有効になるかもしれません。
今までMT4で普通に取引できていたので、あまり気にならない変更と言えます。
MT5は重い?
処理能力が高くなったことでメモリを多く消費しそうなMT5ですが、実際はそれほど消費していません。
CPU、メモリの使用率もMT4とそれほど大差ありません。
MT4とMT5のEAソフトの互換性はない
MT4は長い間、使われてきただけあってEAソフトは豊富に揃っていますが、発展途上のMT5はまだ十分とは言えません。
しかも互換性がないのでMT4のEAがMT5では使えません。
なので、自動売買をしようと考えている方は現状ではMT4のほうが良いと思います。
ただ、裁量トレードでしかも短期のスキャルをメインでやられる方はMT5に乗り換えても良いと思います。
MT5を採用している海外FX
現在、信頼性があってMT5を採用している海外FXは3つです。
- XM
- TitanFX
- HotForex
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MT4とMT5の違いについて まとめ
まだまだMT5が普及するには時間がかかりそうですが、今後主流になってくると思うので不都合がなければ、今から利用してても問題ないかと思います。
経済カレンダーは本当に便利で、過去検証のときに表示できることでより密な分析作業が可能になります。
検証用にデモ口座でいいので一つは開設しておくことを強くお勧めします。
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